
オリジナル: 415 Hz、 408 Hz そして使用不可能な替え管あり。私が製作するのは、415 Hzと 408 Hz です。このオリジナルのフルートが製作されたのは、18世紀の初期、だいたい1735年頃だと思います。
備考: いずれにせよ18世紀前半の製作、あらゆるものに向いているフルート。 フルート奏者からのコメント欄に、各々の所感が書かれています:コメント
タッシ(Tassi)
オリジナル: 400 Hz、おそらく18世紀中ごろ、1750年
備考: 私はこれを392にそれぞれ計算し直しました。でも、それらは2つの異なるフルートということで、単に替え管だけを製作したのではありません。その理由はピッチをご覧ください。ラモー、C.P.E.バッハなどに向いています。
キルスト(Kirst)
オリジナル: 440 Hz、430 Hz 18世紀最後の15年間に作られたもの。
備考: このフルートはモーツァルトを吹くのにぴったりです。コメントあるいはジェドをご覧ください。
キルスト 415
このキルスト415は、Christoph Huhtgeburth氏が所有されているオリジナルのコピーです。
AKAMUS(ベルリン古楽アカデミー)の奏者達(Huhtgeburth氏を含め)は私の製作しているキルスト415を使って下さっている。
このフルートの興味深い点は、以下の通りです。
それは恐らく1770年代のものですが、それぞれの音の基音と一番低い音階は素晴らしく、暖かい響きです。
そのため、このキルストは今でも18世紀前半の音色を感じられます。

ヴァイヌ(Wijne)
オリジナル: 413 Hz、18世紀半ばの作。
備考: この楽器を大変気に入る人もいれば、吹くことのできない人もいます!
ハーカ(Haka)
オリジナル: 1670-1680 ルネッサンス期とバロック期のフルートの中間に作られた二本残る楽器のうちの1本。円錐形で、キーが1ついた楽器ですが、ルネッサンスフィンガリングです。
備考: 私のコピーは、できるだけオリジナルに近く製作を試みたものです。オリジナルは美しく豊かな音色ですが、音程がきわめてとりにくい楽器です。
パランカ (Palanca)
これは、オリジナルにとても忠実なコピーです。
市場に出ているトラヴェルソを基本とした大抵のパランカとは、全く異なることを示唆しています。
殆どのものは、現代のテイストにいくらか合うように創られています。私は出来るだけオリジナルに忠実に製作しようと試みました。
私のパランカはピアノのように容易に強い音を奏でられます。
その音色は常にいい状態に保たれ、容易にどれだけでも弱く吹くことが出来ます。
また、音調を整えるのは非常に簡単です。F音とFis音でさえ、音符を考えるだけで(フルートの頭部の調整無しで)音の調整が出来ます
ノースト(Naust)
オリジナル:400 Hz 1720-1730の作で、おそらくドゥレラブレ(Delerablee)の作です。ノーストはその頃にはすでに他界していました。

備考: とてもすばらしい、豊かな響きのする楽器で、私が試みに製作した415 Hz の楽器の音程は抜群ですが、しかし、400 Hzのよさは全くなくなってしまいました。なので、400 Hz で製作しようと思っています。
私は、私のさまざまなモデルのフルート、特にベゥカースの開発に力を貸してくれたフレデリック・ショヴェに感謝しています。フレデリックの、忌憚なくかつ力づけられる意見がなかったら、すべてが違っていたかもしれません。
また、スザンヌ・ヴェンドラーが、私のフルートのほとんどをチェック、つまり私が言うところの「クォリティー・コントロール(品質管理)」してくれるのを大変嬉しく思っています。
